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2008.04.19

07■コマ割り表現と時間

(ここにあるのは旧ファイルです。このページの内容を踏まえた、新たなテキスト「まんが史の基礎問題」をアップしています。トップページからアクセスして下さい)


 一般的に、コマ割り表現の特徴として、物語や時間経過を表わすことが挙げられる。本当にそうだろうか。
 もちろん、そのこと自体に間違いはないだろう。コマ割りは、時間を表現するのに大変適した形式である。しかし、いくつかの見地から異論も出るだろう。
 1.まず、コマ割りをせずとも、そもそも絵は時間を表現するということ。単独の絵の中に、時間経過や物語展開は普通に表現されているのであるから、それをわざわざコマ割り表現の特徴とすることは、場合によっては本来の絵の表現力を見えにくくし、忘却させる事態を引き起こしかねない。
 一般的にまんが論には、この弊害がよく見られる。「動かない絵は、原則として動きや時間を表わさない」という思い込みを暗黙の前提としたまま、「動かない絵にもかかわらず、動きや時間を表現する技術」を検討するという倒錯した設問を掲げて、読み解こうとしている文章を、あちらこちらで見ることができる。
 2.別の見地からは、以下のような異論も出るだろう。物語や時間経過を表わすことは、コマ割り表現の特徴のひとつであるが、すべてではない。だから、それだけに注目したり、それが最も中心的な特徴だと考えたりすることは、コマ割り表現の最も重要な他の特徴を見失わせる危険がある。
 この2つのことを具体的に考えてみる。

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